#037 憧れのひと 銀太郎さん 

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漫画 銀太郎さんお頼み申す 4巻の表紙の写真です。美しい銀太郎さんのほほ笑みが描かれています。

漫画 【銀太郎さんお頼み申す】著者 東村 アキコ

東村 アキコさんの漫画です。

ちょっと予定が立て込んだり、忙しくなって気持ちばかり焦っているときや、何かがあってちょっとモヤモヤしているときに、自分を落ち着かせるためにお茶を淹れます。

そんなときにこの美しい表紙の漫画を手に取ります。

主人公の岩下さとりは、ある日「銀太郎さん」という和装の謎めいた美しい女性と出逢います。

銀太郎さんと関わるにつれ、銀太郎さんへの憧れだけでなく、着物の世界、また日本文化に魅了されてゆきます。

そして銀太郎さんを師匠とさだめ、着物をはじめ、器やお茶、様々な和文化の世界に足を踏み入れてゆきます。

今年の暑かった夏、目にするたび、この表紙の清涼感に癒されていました。

銀太郎さんに憧れる理由

お話に出てくる銀太郎さんという女性の立ち居振る舞いの美しさもさることながら、なにより魅力的にうつったのが、銀太郎さんの、主人公への接し方でした。

着物のことも、和の文化のことも、まだ何も知らない、自分より一回りは若い主人公のさとりに対して、いつも、静かに、まっすぐに向き合って、最後までどんな話でも聴いています。

そして、時にはさとりの本当の気持ちを掬いあげてくれます。

その上で、的確に、必要なことを伝えています。

そして、さとりがチャレンジしたことや、もっている長所をいつも伝えていて、(良い意味で)面白がっていて、失敗したことはさらっと流してあげています。

3巻より。大好きな場面です。

読んでいて、銀太郎さんのさとりへの接し方は、私が息子に対して、いつも、こうありたい、と心に描いている姿だな、と気づきました。

そして、銀太郎さんの過去の話を読んで、銀太郎さんを銀太郎さんたらしめているものが、一朝一夕に作られたものではないということも、知りました。

悲しい出来事をすべてのみこんで、今の凛として立つ銀太郎さんになるまで、どれだけの努力を重ねてきたのだろう、と考えてしまいます。

また、日本文化のことは何も知らないけど、自分(銀太郎さん自身)や和文化への憧れをまっすぐにぶつけてくる主人公と出逢って、少しずつ笑顔が増えていく様子にも心を打たれます。

銀太郎さんの悲しい過去の話もありますが、スマホを手にもっているだけでも、うっとりと見惚れてしまうくらいの麗しい銀太郎さんの姿、細やかで美しい和の柄、明るくてときどき吹き出してしまうようなやりとりの面白さと、主人公のさとりの、物怖じしない、好きなものにまっすぐで、かつ、ちょうどよい加減のさっぱりとした気質が読んでいて気持ちを明るくしてくれます。

主人公さとりの見習いたいところ

そう、主人公のさとりの、誰かのちょっとめんどくさい部分の受け流し方も、いいなと思って読んでいます。

日々の生活の中で、うーん。。と思う、ややこしかったり、ちょっと苦手な事案に巻き込まれそうになったとき、もしくはうっかり真正面から受け取ってしまってモヤモヤしているとき、主人公のさとりがそういうことを、さらっと流している様子を読んでいると、そっか、こうすればいいんだな、と心が軽くなるように思います。

それから、この二人の周りにいる愛すべき濃いキャラクターの人々との掛け合いも、お話に欠かせません。

日本の四季にまつわる和の文様も、以前より近しく感じるようになりました。

どこからでも読みやすい構成

一冊が四つのお話に分かれていてそれぞれのお話が完結しているので、その時手にとった巻の一話をよむだけで、なんとなく気持ちがリセットされるように思います。

気持ちが少し晴れるような、心が軽くなるお話が読みたい、もしくは、和文化の入門のような漫画がよみたいな、と思う方がいたらぜひ手に取ってみて下さい。

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岩下さとりはバイト先のコーヒーショップに現れた謎の着物美人をひと目見た瞬間、夢中に そんな時、着物美人から頼まれごとをされ、憧れの着物を着させてもらうことになった! 着物の美しさと、日本の伝統的な文化の奥深さに、心を打たれて──?
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最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

急に肌寒くなってきましたね。

今日が、心もからだもあたたかな一日でありますように。

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